増刊号 精神科作業療法
第1章 総論
4 ICD-11「精神,行動または神経発達の症群」における主な変更点
針間 博彦
1
Hirohiko Harima
1
1東京都立松沢病院
pp.747-755
発行日 2020年7月20日
Published Date 2020/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202174
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はじめに
世界保健機関(WHO)による「国際疾病分類第11版」(ICD-11)は,2018年5月に施行版が公表され,2019年5月の世界保健機関(WHO)総会で承認された.2022年の発効が予定され,現在準備が進められている.そのうち精神科領域である“06 Mental, behavioural or neurodevelopmental disorders”(精神,行動または神経発達の症群)では,各診断項目のコードとカテゴリ名,簡易な記述,特定用語,除外診断がweb上1)で公表されており,また一部のカテゴリについては診断ガイドライン案も提示されている2).日本精神神経学会は,フィールドスタディへの参加等,ICD-11の作成に全面的に協力するとともに,病名の日本語訳(日本語病名)を作成している.本稿では精神科領域におけるICD-11の特徴およびICD-102)からの主要な変更点3)について述べる.
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