連載 ここが変わった! 先出し『APA論文作成マニュアル』原書第7版 改訂のポイント・5【最終回】
引用表示と書誌情報の主な変更点
前田 樹海
1
,
江藤 裕之
2
1東京有明医療大学看護学部
2東北大学大学院国際文化研究科
pp.640-644
発行日 2022年12月15日
Published Date 2022/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681202054
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はじめに
Publication Manual of the American Psychological Association(以下APAマニュアル)は,その名の通り論文を執筆し出版するためのマニュアルである。したがって,「APAスタイル」と称する場合,広義には句読法や用語法などを含めたマニュアル全体のルールを指すと捉えることもできるが,通常は引用スタイルのことを指すケースがほとんどだと言っても過言ではない。看護学分野における引用方法は,引用箇所に連番を振るバンクーバースタイルと,引用箇所に著者姓と出版年を表示するハーバードスタイルとに大別されるが,このハーバードスタイルがAPAスタイルと呼ばれることからもわかるように,APAスタイルは著者年号による引用形式の代名詞となっている。今回は,このAPAマニュアルの本丸ともいえる引用法の変更ポイントを取り上げたい。なお,引用法は,本文中に引用箇所を表示するための引用表示方法と,文末の文献リストに記載する書誌情報の表示方法からなる。本題に入る前にまず,引用法の果たす役割について触れておく。
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