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特集 医療的ケア児と作業療法
医療的ケア児とその家族を支える(訪問リハ)—在宅へ戻った後,家族との安心した生活を送るために必要とされるサービスの仕組みや,そのサービスを提供している側の取り組みや課題
Support for medical care children and their families(home visit rehabilitation)
谷川 章太郎
1
,
緒方 健一
1
,
上田 恵理奈
1
,
尾石 久美子
1
,
中島 美晴
1
,
品川 琴
1
Shotaro Tanigawa
1
,
Kenichi Ogata
1
,
Erina Ueda
1
,
Kumiko Oishi
1
,
Miharu Nakajima
1
,
Koto Shinagawa
1
1おがた小児科・内科医院 かぼちゃんクラブ
pp.448-454
発行日 2019年5月15日
Published Date 2019/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201686
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Key Questions
Q1:訪問リハを受ける子どもたちの特徴とは?
Q2:訪問リハを行うまでの流れとは?
Q3:訪問リハで行う内容とは?
はじめに
本院は,一般の小児科診療を行いつつ,重度の障がいのある子どもたちが在宅で安心して暮らせるように医療サービス,福祉サービスを提供している全国でも数少ない小児科・内科の医院である.2006年(平成18年)に,当時はまだあまり普及していなかった小児の訪問リハを開始し,2013年(平成25年)3月には医療型短期入所施設,2016年(平成28年)7月からは医療型児童発達支援事業所,放課後デイを開所している.現在本院から訪問リハをしている子どもは37名で〔2019年(平成31年)3月時点:18歳以上の利用者も数名含む〕,熊本市の北区,中央区を中心として熊本市北区と隣接する市や町へも訪問している.利用者の疾患は神経筋疾患が最も多く,他に脳性麻痺,染色体異常等である.その中には,気管切開,人工呼吸器の利用,胃瘻の造設(経鼻胃管栄養含む),排痰補助装置(mechanical inflation-exsuffation:MI-E)を利用している等,ほぼ全員が何らかの医療的なケアを必要としている.
本院においては,子どもとその家族の要望に耳を傾けながら,在宅で安心して暮らせるよう地域の社会資源と連携を取りながら支援を行っている.今回,本院での実践を振り返りながら,サービスの仕組みや取り組み,課題についてまとめた.
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