Japanese
English
研究
作業療法プロセスにおけるフローモデルに基づく「挑戦水準」・「能力水準」バランス調整の効果—デイケアの2症例への使用経験を通して
The adjustment method for the“challenge-skill balance”based on the flow model in occupational therapy process:Through the application to the two cases at an adult day program
吉田 一平
1,2
,
平尾 一樹
3
,
小林 隆司
4
,
野中 哲士
5
Ippei Yoshida
1,2
,
Kazuki Hirao
3
,
Ryuji Kobayashi
4
,
Tetsushi Nonaka
5
1医療法人博俊会 春江病院 通所リハビリテーション
2吉備国際大学大学院(通信制)保健科学研究科作業療法学専攻
3吉備国際大学大学院保健科学研究科作業療法学専攻
4首都大学東京大学院人間健康科学研究科作業療法科学域
5神戸大学大学院人間発達環境学研究科
キーワード:
高齢者
,
作業療法プロセス
,
フローモデル
Keyword:
高齢者
,
作業療法プロセス
,
フローモデル
pp.1239-1246
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200751
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Abstract:本研究の目的は,作業療法プロセスにおいて,フローモデルを基に「挑戦水準」・「能力水準」バランスの調整を行い,その効果を検証することである.対象はデイケア利用の高齢者2名とし,作業に対する「挑戦水準」と「能力水準」を聴取し,そのバランスが保たれるよう課題の調整を行った.本手法を用いた1回20分の作業療法を週に1回,計5回実施した結果,作業の遂行度・満足度の向上と,フロー体験チェック・リスト,WHO/QOL26スコアの改善を認め,症例の希望する作業の実現に寄与した.作業に対する「挑戦水準」・「能力水準」を評価し,そのバランスが釣り合うよう調整するプロセスは,クライエントの作業に対する認識の共有を促進することに加え,作業の実現を図るうえで有用な手法の一つとなり得る可能性が示唆された.
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