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特集 重度脳卒中者への作業療法
重症脳卒中患者のリスク管理
Risk management of severe stroke survivors
髙橋 宣成
1
,
岡島 康友
2
Nobushige Takahashi
1
,
Yasutomo Okajima
2
1公益財団法人 東京都保健医療公社 多摩北部医療センター リハビリテーション科
2杏林大学医学部 リハビリテーション医学教室
pp.308-314
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200528
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Key Questions
Q1:脳卒中超急性期の離床は是か非か?
Q2:重症化しやすい病型や病態は?
Q3:進行・再発のリスクに加えてOTが注意すべきリスクは?
はじめに
2014年(平成26年)現在,脳卒中はわが国の死因の第4位であり,死亡率は低下傾向にある1).しかし,寝たきりの原因として圧倒的な首位を占め,超高齢社会において脳卒中とその後遺症が医療・介護・福祉のみならず,経済を含めた社会全体に及ぼす影響は高まる一方である.
脳卒中のリスクというと急性期管理や再発予防に目が向きがちであるが,本稿では重症脳卒中患者のリハを支え生活に寄り添うOTへの指針になるよう,単に再発予防でなく,ADLやQOLに影響を及ぼすリスク,リハ従事者ゆえに気がつかねばならぬリスクについても触れる.脳卒中のリハには,多様な病型・病態の理解が不可欠である.図1に本稿で言及する脳卒中の病型分類を示した.
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