増刊号 認知症と作業療法
第3章 認知症の作業療法の今後
3 これからも一緒に暮らしたい—みんなで創る,みんなのまち
春田 貴史
1
,
恩塚 浩史
1
,
若野 達也
1
Takafumi Haruta
1
,
Hiroshi Onzuka
1
,
Tatsuya Wakano
1
1一般社団法人SPS若年認知症サポートセンターきずなや
pp.768-773
発行日 2015年6月20日
Published Date 2015/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200291
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はじめに
住み慣れた家や地域で,自分にとってあたり前の暮らしをしてきた人が,認知症になる.すると,周囲から介護保険サービスの使用を勧められる.若年性認知症のある人は,それらのサービスの提供を事業所からさまざまな理由で断られたり,本人が断るという現状もあるが,そもそも認知症になると介護保険サービスを使うしかないのだろうか? 介護保険は必要不可欠ではあるが,一方でこのサービスでは満たされないこともあり,また使いたくない人もいる.介護保険サービスだけに頼らなくても,これまで同様に自分の想う暮らしができるという選択肢があってもよいのではないだろうか.そこで,「認知症のある人が自分たちの想う暮らしができる場を,本人と一緒に創ろう」と考えた.
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