半側空間無視を呈する対象者の食事自立を実現する回転盆の応用

Turn table for patients with unilateral spatial neglect to independent feeding

はじめに

　半側空間無視を呈する対象者は，食事時に無視側の食器を見落とすことがある．対応として，無視側への注意を促す声かけ，注意を向ける対象を絞り，無視する範囲を減らすために一つの皿に食物をまとめること，食器の位置を変えること等が考えられる．しかし，これらの方法は，自発的な無視側の探索を促すには不十分と考える．

　今回，食事自立，自発的な無視側の探索を目的に，市販のターンテーブルを応用し，回転盆を作製し自助具として使用した．また，症例を通して治療効果を考察した．