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特集 スポーツと作業療法
―障害領域別にみる障害のある方のスポーツ③―知的障害者のスポーツ活動を支援する役割としてのOTへの期待
Expectations for the occupational therapist as a role to support the sports activities of people with intellectual disabilities
佐藤 広之
1
Hiroyuki Sato
1
1独立行政法人 国立病院機構 東京病院リハビリテーション科
pp.1023-1027
発行日 2014年9月15日
Published Date 2014/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100644
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Key Questions
Q1:障害者スポーツにおける知的障害の概念は?
Q2:知的障害者にとってのスポーツ活動の有用性は?
Q3:スポーツへの支援に関し,OTに期待することとは?
知的障害について
知的障害は,身体障害や精神障害と異なり,法的に明確な定義や分類がなされていない.厚生労働省によれば「知的機能障害が発達期(おおむね18歳まで)にあらわれ,日常生活に支障が生じているため,何らかの特別な援助を必要とする状態にある者」とされ,特別支援教育の場面では「記憶,推理,判断などの知的機能の発達に有意な遅れがみられ,社会生活などへの適応が難しい状態」とされている.障害の程度は知能指数(IQ)で分類され,全体の中では軽度のものがほとんどである(表1).
また,障害者スポーツにおける知的障害者の概念はINAS(国際知的障害者スポーツ連盟)によれば,障害が18歳未満の発達期に現れ,知能指数(IQ)が75以下で,年齢に比べ社会生活能力が低く,社会適応能力が欠如または障害されていること,となってる(表2).
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