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書評 ―遠藤てる,鈴木真弓,松村恵理子(著)―「一日10分 家庭で行う手のリハビリ」
岡村 恭子
1
1富家病院
pp.970
発行日 2014年8月15日
Published Date 2014/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100628
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本書は,片麻痺の方に対して,家庭で継続できる上肢のリハビリメニューを提案している本であるのと同時に,患者を指導する臨床家のOTにとって,欠かせない1冊である.
著者は,急性期から生活期までの片麻痺の方たちの治療や支援に携わり,片麻痺の方の生活,回復の可能性を踏まえ,状態に合わせたリハビリを数多く経験されてきたOTの先生方である.先生方が,基本的には臨床現場で使っているリハビリの方法を,片麻痺の方が家庭での生活を楽しみながら,無理せず上肢の練習を続けていけるように工夫をした提案がされている.上肢,手指の回復に合わせて段階づけた練習が網羅されており,麻痺が重度~軽度な方までの対応が可能だ.また,基本的にはご家庭にある身近なものを活用したリハビリ内容であるが,必要に応じた道具のつくり方まで詳細に書かれており,家庭において麻痺側をより効率よくリハビリするための工夫が記載されている.
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