Japanese
English
特集 OTによる復職支援
再発・再休職を予防する―医療機関でできること,つなぐこと
Preventing further episodes of mental illness and repeated sick leaves
香山 明美
1
Akemi Kayama
1
1地方独立行政法人 宮城県立病院機構 宮城県立精神医療センター
pp.1448-1452
発行日 2013年12月15日
Published Date 2013/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100353
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Key Questions
Q1:復職を希望する対象者の心理状況は?
Q2:医療機関のOTができる復職支援とは?
Q3:再発・再休職を予防するためにOTできることとは?
はじめに
統合失調症やうつ病で入院することになり,休職する方は多い.しかし,現職に復帰するということはなかなか厳しい現実がある.医療機関においては,病気の回復を支援しながら,対象者の就労能力をアセスメントし,復職する職場で求められる仕事の内容や必要な能力等を知り,本人と職場をつなぐ支援を行う.
筆者は,統合失調症やうつ病の方を中心に作業療法やデイケアにおいて就労支援を実践してきている.精神科病院で行う就労支援は職業準備性を高めていく支援がメインとなり,実際の就労先へ出向いて行う支援は限界がある.その中でも復職支援は,復職する事業所が対象者をどのように受け入れようとしているかが支援の鍵となる.入院中からケア会議や情報交換が可能であれば,退院後の支援もスムーズにいきやすい傾向がある.
本稿では,復職に向けた支援と復職後に医療機関においてできる再発や再休職を予防する取り組みを紹介する.就労支援は職場で直接支援することが有効であることがわかっている中で,直接支援には限界がある医療機関におけるOTの役割を示す.
Copyright © 2013, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.