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特集 通所リハ再考
暮らしにつながる通所リハビリテーションにおける支援の取り組み―障害高齢者への支援を通じて
Support for disabled elderly people through outpatient rehabilitation to regain their way of living
松尾 みき
1
1特定医療法人檜山会介護老人保健施設うぐいすの丘通所リハビリテーション
pp.216-220
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100059
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Key Questions
Q1:OTとしての基本軸とは?
Q2:通所リハビリテーションの利点と課題とは?
Q3:通所リハビリテーションでOT(リハスタッフ)に求められることは?
はじめに
筆者がOTとして基本軸にしていることは,
1)自分のこと・家庭(家族・親類)のこと・地域(仲間)のことへ世界を広げる支援
2)退院後の在宅生活開始直後に生じる生活スタイルの変化(病前との変化,入院中との変化)に合わせた自立支援
①切り取った生活動作をみるのではなく,24時間・1週間・春夏秋冬・365日を考慮した動作方法や生活習慣,介助方法,住宅改修や福祉機器導入に関する支援
②やってくる予定を待つのではなく,自分で予定のある生活をつくり出すアプローチ
③生活している中で生じるたくさんの選択の中で,決断し,経験し,心を動かすことの繰り返しにより新しい決断を生み,習慣化につなげていくアプローチ
④「病気のお父さん(お母さん,夫,妻等)が戻ってくる!」と家族を病人として受け入れ,病院生活の継続態勢を生活の場につくろうとする一生懸命な家族の認識や,「病人」の役割を果たそうとする本人のイメージに対するアプローチ
3)的確なアプローチにより能力を引き出すことで在宅生活を簡単にあきらめなくてよい支援
4)評価・課題整理・予後予測・目標設定・治療計画の立案・訓練・再評価の繰り返しをきちんと実施し,目標達成,終了,フォローアップにつなげていくこと,である.
これらをふまえ,通所リハ事業所での取り組みを通し,「暮らし」につながる支援を紹介したい.
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