基本手技シリーズ・15
後腹膜鏡視下脊椎手術手技と高二酸化炭素血症
出沢 明
1
,
斎藤 竜太郎
1
1帝京大学医学部附属溝口病院整形外科
pp.486-493
発行日 2000年10月15日
Published Date 2000/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900181
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はじめに
後腹膜腔は脊椎脊髄神経根が位置すると同時に,大血管,腎臓,空腸などを含む本来は大きな腔である.しかし一般には,後腹膜腔には経腹膜より背側の腹膜を切開してこれらの器官へ到達することが多い.その理由とは,視野の問題と自然腔でないために剥離操作が必要なためである.しかし脊椎の手術操作は,多くは非常に狭い腔で何度も同じ操作を繰り返すことが多いために,腔がつくられて維持されると小さな腔で十分に処置が可能である.それにより容易に後腹膜鏡視下手術が可能となり,術後の回復も従来法より早く,術後管理もしやすい.
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