Conventional Instruments
腹膜外腔拡張バルーンシステム
池田 正仁
1
1国立別府病院外科
pp.469
発行日 1997年10月15日
Published Date 1997/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4425900151
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近年,腹腔鏡下の鼠径ヘルニア修復術には数多くのテクニックが提案されてきました.腹膜外のヘルニア修復術は,長い間一般外科にて成功を収めてきましたが,現在では腹腔鏡下外科手術においても腹膜外ヘルニア修復術がしばしば行われるようになりました.腹膜外腔によるテクニックは腹膜を切開しないで行う方法で,腹膜と腹壁の間を腹膜外腔拡張バルーンを用いて剥離し,これに気腹を加えて術野の確保を行います.この方法の特徴は,癒着や腸閉塞の合併症をより減らすことにあります.
オリジン社のPDBTMバルーンシステムは,腹膜外腔の拡張を行っている間も透明なバルーンを通して腹膜外腔,腹腔内を観察することができ,安全で確実な手技が可能です.腹膜外腔を形成したらPDBTMバルーンを抜き取り,Blunt Tip TrocarまたはStruc—tural Balloon Trocarを挿入し腹膜外を気腹し,ヘルニア修復を行うことができます.
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