増刊号 CT・MRIアトラス—正常解剖と読影のポイント
腹部
各論
腹膜・腹膜腔・腹壁
沖野 由理子
1
,
森 宣
1
1大分医科大学放射線科
pp.306-317
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908406
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正常解剖
はじめに
腹膜には腹腔内実質臓器を覆う被膜と腸管を包んでいる腸間膜,そして腹壁の最内側および後腹膜の表面を覆う腹膜が含まれる.腸間膜は腹膜が2枚合わさったもので,その間に消化管(小腸・大腸)を含み,これらを体壁に固定している.腹膜ひだ(靱帯)は2枚の腹膜が合わさって臓器と臓器,あるいは臓器と体壁とを結んでいるもので,内部に脈管や神経を含んでいる.これら間膜(腸間膜および靱帯)は臓器を結んでいるがために,様々な病態において病変の進展経路となりうる(図1).
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