第6夜 どんなデバイスも使い手次第—肺動脈カテーテルの光と影

肺動脈カテーテルは心臓血管外科麻酔において，麻酔科医が重症例に適切な治療介入の判断を行ううえで重要な役割を担っている。その一方で，不適切な操作を行った場合には致死的な合併症が起こり得る。以前に比べて挿入する機会が減少した中，われわれにとって循環の切り札となる肺動脈カテーテルを安全かつ有効に使いこなすため，私の周りで起きた恐ろしいトラブル症例を共有したい。