特集 膠原病
【各論】
11.全身性エリテマトーデス—緊急治療を必要とする重篤な症例を見逃さない
清水 久徳
1
Hisanori SHIMIZU
1
1聖路加国際病院 Immuno-Rheumatology Center
pp.439-452
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900367
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全身性エリテマトーデス(SLE)は,典型的には発熱,関節症状,皮疹を3主徴とする自己免疫疾患で,患者は圧倒的に若年女性が多く,特定疾患治療研究事業対象疾患に指定された難治性疾患である。日本での推定患者数は約5万人で,膠原病のなかでは関節リウマチに次いで多くみられる。症状は3主徴以外にも,神経症状(CNSループス)や心疾患,ループス腎炎などを合併するなど多彩である。なかでも,抗リン脂質抗体症候群(APS)はSLE患者の10%に合併しているといわれるため,SLEの診療にはAPSも視野に入れておかなければならない。ここではSLEとAPSに関する最新知見をもとに解説する。
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