連載
え?知らないの?不整脈関連のME機器〜ペースメーカ編〜
伊藤 朋晃
1
1小倉記念病院 検査技師部工学課
pp.488-496
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200287
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今回は2号にわたり,不整脈関連のME機器について解説する。
植込み型ペースメーカは,病的な徐脈に対してリードを介して心筋に電気刺激を与えることにより心収縮を発生させる医療機器である。心拍の“歩調取り”の役割を担い,徐脈による心拍出量の低下,失神やめまいなどの症状を改善させる。
植込み型は,時に恒久的(永久的)ペースメーカとも言われ,文字どおり患者と一生の付き合いになることや,医療従事者が介入しなくても淡々と作動することから,体外式ペースメーカに比べ,直接的な介入が少ないといった特徴もある。
また,専用のプログラマでないと設定変更などはできないなど,ほかの医療機器と異なる面をもつ。一方で,ほかの医療機器と同様に,適正ではない作動を見逃してしまうと,時に症状軽減や生活の質(QOL)の改善が損なわれ,さらには致命的になることもある。本稿では,植込み型ペースメーカの押さえておくべき構造,機能,作動,管理について述べる。
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