特集 PICU
7.小児の神経系~意識障害へのアプローチ―体系的なアプローチで重症の中枢神経疾患を鑑別
武藤 雄一郎
1
,
平井 克樹
1
Yuichiro MUTO
1
,
Katsuki HIRAI
1
1熊本赤十字病院 小児科
pp.537-549
発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100448
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小児救急医療・集中治療の現場で,痙攣や意識障害などの神経学的異常を主訴とする小児は比較的多い。神経学的異常を呈する小児に限らず,初期評価で重要なポイントは,そのアプローチを体系的に行うことである。そのためにも小児の二次救命処置法であるPediatric Advanced Life Support(PALS)やJapan Advanced Trauma Evaluation and Care(JATEC)といった標準化プロトコルを用いて評価を行う。その際,軽症例のなかに紛れ込む,急性脳症や細菌性髄膜炎といった重症の中枢神経疾患を,どのように鑑別し治療するかが重要である。
本稿では小児の中枢神経疾患や痙攣における評価と鑑別,治療に関して,臨床に即したアプローチを紹介したい。
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