特集 術後管理
【コラム】虚血性心疾患における抗血小板療法―日本人におけるデータも含めた多面的な検討を
香取 信之
1
KATORI, Nobuyuki
1
1慶應義塾大学医学部 麻酔学教室
pp.318-322
発行日 2012年4月1日
Published Date 2012/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100418
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抗血栓療法は抗凝固療法と抗血小板療法に分類され,虚血性心疾患や弁膜症などの心疾患,脳梗塞をはじめとする脳血管疾患,深部静脈血栓症(DVT),不妊症,播種性血管内凝固(DIC)など,さまざまな疾患や病態において,その治療や予防に用いられている。
心筋梗塞や非心原性脳梗塞,閉塞性動脈硬化症などの動脈性アテローム血栓症では抗血小板療法が,血液のうっ滞によるDVTや心房内血栓などでは抗凝固療法が適応となる。もちろん疾患や病態に応じて両者を組み合わせる場合もあるが,その適応範囲は非常に広く,周術期管理に関するエビデンスも疾患や病態ごとに異なるため,ここでは虚血性心疾患に対する抗血小板療法の周術期管理を中心に述べる。
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