特集 重症感染症
11.免疫不全と重症感染症―(5)免疫抑制薬使用下の重症感染症:ステロイドおよび抗リウマチ薬を中心に
上地 英司
1
,
岸本 暢将
1
Eishi UECHI
1
,
Mitsumasa KISHIMOTO
1
1聖路加国際病院 アレルギー膠原病科(成人・小児)
pp.169-175
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100272
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膠原病領域では多くの免疫抑制薬が使用されている。特に頻度の高い関節リウマチでは従来のステロイド,抗リウマチ薬(DMARDs)のみならず,生物学的製剤の出現もあり,その治療はここ数年で大きな進歩を遂げている。しかし,一方で,それぞれの治療薬による有害事象も報告されており,有効にこれらを使用するためには多くの注意点がある。
本稿では,膠原病分野,特に関節リウマチ治療において代表的な免疫抑制薬であるステロイド,メトトレキサート,特に近年,本邦でも使用可能となり,その頻度が増えている生物学的製剤,TNF-α阻害薬(インフリキシマブ,アダリムマブ,エタネルセプト),抗IL-6薬(トシリズマブ)を取り上げ,特に感染症の観点から使用にあたっての注意点を,近年の研究より挙げていく。
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