特集 ARDS
10.「特集ARDS」解説―我々はなぜ,この特集を作りたかったのか
讃井 將満
1
Masamitsu SANUI
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター 麻酔科・集中治療部
pp.111-113
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100171
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「Intensivist」創刊号,「特集ARDS」が出来上がった。月並みだが,「この特集を読まずしてALI/ARDS診療は語れない」と言ってよい,素晴らしい内容になった。テキストブックの1冊として世に出して恥ずかしくない内容である。それ以上に,もう少し体裁を整え,英訳すれば,立派な世界標準の教科書の1冊といっても通用する。
2008年初夏,「世界標準の集中治療をわかりやすく伝える」「我々自身が読んで面白い,ためになる雑誌を作る」「将来的には各号をまとめて1冊のテキストブックにする」「考えうる最高の先生方に自分の得意な分野について書いていただく」などの,いささか贅沢かつ分不相応な趣旨のもと,“Intensivist”の青写真が作られた。創刊号の特集を何にするかについては,「ALI/ARDSは集中治療の花形的存在で,最も興味が集まるところに違いない」「ではARDSで行こう」,満場一致,躊躇なく決まった。
執筆者選びには妥協をいっさい許さず,さらに,編集にも徹底して妥協を排除した。“世界標準”にこだわるあまり,原形をとどめないほど注文をつけさせていただいた章もある。結果として,執筆者の方々に多大な負担を強いる結果となったが,我々のわがままを快く了解してくださった。この場を借りて感謝したい。ここで私が解説を書けるのもすべて皆様のおかげである。
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