特集 モニター
2.ICUモニター考―モニターは治療の道具ではない。モニターとはさみは使いよう
橋本 悟
1
Satoru HASHIMOTO
1
1京都府立医科大学 麻酔科・集中治療部
pp.173-179
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102100029
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集中治療室に装備される医療機器の筆頭といえば,ベッドサイドモニター,セントラルモニターに代表されるモニター機器であろう。これらモニター機器は刻々とデータを与えてくれる便利なものとして存在感はあるものの,深い関心が払われることは意外に少ない機器でもある。ただ当たり前のように目の前にあり,故障知らずに動いてくれ,操作に困ったらMEさんを呼べばよいし,少々アラームはうるさいけど,時にはアラームで助かったこともある,医療スタッフのモニター機器に対する認識はそんなところであろうか…。それでいて,もしモニターの画面が突然消えたら,すなわち,モニターがモニターであることを放棄したなら,スタッフは皆,間違いなく不安に陥るであろう。
本稿では,なくてはならない(?)のに,そのことに気がつかない,そんな空気のような存在であるモニター機器について概括してみたい。
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