徹底分析シリーズ 安楽な手術体位
安楽な体位を作る:側臥位—横向きをあなどるなかれ?
藤田 泰宣
1
Yasuki FUJITA
1
1大阪刀根山医療センター 麻酔科
pp.576-580
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202941
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側臥位は,手術台に対する身体の接地面積がほかの体位と比べ小さく,接地部位において神経障害や皮膚障害が生じるリスクが高くなりやすい。また,側臥位はさまざまな手術でとられ(表1),それぞれに応じた体位を保持する必要がある。そのため,手術体位の基本条件に照らし合わせた対応が重要となる。すなわち,①過度の圧迫や牽引,伸展による神経障害を起こさない,②圧迫や接触による発赤や褥瘡,熱傷などの皮膚障害を起こさない,③呼吸や循環動態の変化を最小限にする,④良好な術野を確保し麻酔管理や患者観察をしやすくする,である1)。
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