徹底分析シリーズ はじめよう! 術後疼痛管理チーム—ウチのやり方
医師(麻酔科医)主導型—明日から実践できる
近藤 一郎
1
Ichiro KONDO
1
1東京慈恵会医科大学 麻酔科学講座
pp.986-990
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202678
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思い返せば,あれは2009年のことである。術後鎮痛といえば何でも硬膜外麻酔という時代……。整形外科では早期にリハビリテーションや術後の抗凝固薬を始めるために,硬膜外鎮痛による下肢のしびれやカテーテル抜去が弊害となっていた。話し合いの結果,下肢の整形外科手術には硬膜外カテーテルは挿入しないことになった。そこで,この機会に「経静脈的患者自己調節鎮痛(IV-PCA)を始めてみよう!」という動きが麻酔科内で起こったのだが,それを耳にした医療安全部から「患者さんが自分でオピオイドを投与するのは危険なので,それをきちんと管理できる組織を麻酔科で作ってほしい!」と要望があった。それが今のacute pain service(APS)チームである「Jikei Post-Operative Pain Service(JPOPS)」の始まりであった。
このようにして始まった麻酔科医主導で行うAPSの実際と利点・欠点を紹介する。
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