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特集 最近のトピックス2013 Clinical Dermatology 2013
4.皮膚疾患治療のポイント
皮膚科医主導型褥瘡診療
Treatment of pressure ulcer by dermatologist's initiative
磯貝 善蔵
1
Zenzo ISOGAI
1
1国立長寿医療研究センター先端診療部・皮膚科
1Division of Dermatology and Connective Tissue Medicine, Department of Advanced Medicine, National Center for Geriatrics and Gerontology, Obu, Japan
キーワード:
褥瘡
,
記載潰瘍学
,
創傷の物性
,
基剤
Keyword:
褥瘡
,
記載潰瘍学
,
創傷の物性
,
基剤
pp.142-146
発行日 2013年4月10日
Published Date 2013/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103630
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要約 褥瘡は主として圧力などの外力による皮膚・皮下組織の障害であり,しばしば難治になるとともに重篤な感染症を合併するため,その診療に関して皮膚科医への期待は大きい.従来の基本的な皮膚科診療に新たな知識と技術を加えることで,皮膚科医ならではの褥瘡診療を主導できる.そのためのポイントとしては以下のようなことが挙げられる.(1) 単に皮膚潰瘍と記述されていた創のなかを系統的に記述することで病態を把握する.(2) 創傷の物性という概念を導入した診療を行い,看護師との連携で創への外力の効果的な緩和を行う.(3) 薬剤の基剤特性を理解し,創傷の病態を読み取ったうえで,薬剤デリバリーに留意した治療を薬剤師との共働で行う.(4) 皮膚科医の特性を活かして病院,地域でのチーム医療体制を構築する.これら皮膚科医の特性を活かした褥瘡医療を実践することで効果的な褥瘡診療が可能である.
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