症例ライブラリー 術後の覚醒遅延
頸椎術後,血液検査で異常が見当たらないのになぜか覚醒しない
野地 善恵
1
Yoshie NOJI
1
1会津中央病院 麻酔科
キーワード:
非痙攣性てんかん重積状態
,
NCSE
,
痙攣
,
てんかん重積状態
,
SE
,
脳波検査
Keyword:
非痙攣性てんかん重積状態
,
NCSE
,
痙攣
,
てんかん重積状態
,
SE
,
脳波検査
pp.643-645
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202575
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76歳の女性。身長155cm,体重43kg。頸椎症による上肢のしびれの増悪があり,全身麻酔下に頸部脊柱管拡大術を行うことになった。高血圧と心房細動の既往があり,カルシウム拮抗薬とβ遮断薬,直接経口抗凝固薬(DOAC)を内服していた。70代前半に一過性脳虚血発作(TIA)の既往もあったが,特に後遺症はなかった。術前の心電図は心房細動であり,経胸壁心エコー検査では心機能に大きな異常はなく,明らかな心内血栓も認められなかった。血液検査や胸部単純X線写真で異常はなし。DOACの術前休薬期間も十分であり,手術当日を迎えた。
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