徹底分析シリーズ 日帰り手術の麻酔
コラム:外科医の立場から—小児外科における日帰り手術依存の現状を踏まえて
三宅 啓
1
Hiromu MIYAKE
1
1静岡県立こども病院 小児外科
pp.332-334
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202490
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小児外科は,日帰り手術/全麻下検査と相性のよい診療科である。小児外科分野で最も頻度の高い疾患である鼠径ヘルニアをはじめ,日帰り手術の対象となる疾患が多いこと,成人であれば覚醒下に行う消化管内視鏡などの検査も全身麻酔下に行うことがその理由となる。
本稿では,静岡県立こども病院小児外科における日帰り手術/全麻下検査の現状を踏まえ,日常的に日帰り手術を行っている小児外科医が何を考えているか,どのような点を気にしているかを述べる。なお,厳密には手術と内視鏡検査は分けるべきではあるが,静岡県立こども病院(以下,当院)では内視鏡検査も原則手術室で行っており,全身麻酔下に行うという観点では同様に考えられるため,本稿では,いわゆる手術と手術室で全身麻酔下に行う検査を「日帰り手術/全麻下検査」とまとめて示す。
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