徹底分析シリーズ 発達期の脳に対する麻酔・鎮静薬の影響:いまとこれから
オピオイドクライシスと周術期の鎮痛:リスクとベネフィットのバランスを最適化する—カナダにおける現状と考え方
塩路 直弘
1
,
青山 和由
2
Naohiro SHIOJI
1
,
Kazuyoshi AOYAMA
2
1国立がん研究センター中央病院 麻酔・集中治療科
2トロント大学附属トロント小児病院 麻酔・痛み管理科
pp.448-452
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202244
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米国食品医薬品局(FDA)は2016年,麻酔薬と発達期の脳に関する勧告を発表した。この勧告は社会に大きなインパクトを与え,さまざまな議論が行われた。
本稿では,FDAの勧告が社会に与えたインパクト,また,その勧告を受けてなされた議論,現在の北米での臨床面での考え方と実際の臨床について概説する。また,近年,問題となっている北米におけるオピオイドクライシスという観点から,オピオイド乱用に対するオピオイドフリー麻酔の潮流とトロント小児病院での実際の臨床を筆者のカナダ臨床留学の経験を踏まえて解説する。
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