徹底分析シリーズ 看護師と協働する周術期管理
麻酔科専門医って?—ミクロな視点とマクロな視点を併せもつ麻酔科医になろう
廣瀬 宗孝
1
Munetaka HIROSE
1
1兵庫医科大学 麻酔科学・疼痛制御科学講座
pp.914-917
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202076
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
日本では少子高齢化による人口減少の中で,社会保障費の高騰が2040年頃まで続くと予想されており,この状況の中で医療の質の向上と安全を確保するための対策として,厚生労働省は地域医療構想,医師偏在対策,働き方改革の三つの政策を強く推進している。麻酔科関連の業務もこの大きな波に飲み込まれているが,このマクロな視点をもつ麻酔科医は少ない。2018年から日本専門医機構による新しい専門医制度が始まり,2020年から看護師の特定行為研修における術中麻酔管理領域のパッケージ研修の開始とともに,診療報酬の麻酔管理料(II)の算定要件が変更された。さらには,COVID-19のパンデミックによる医療情勢の変化が加わり,麻酔科医を取り巻く状況は一変した。この変化に対応するためには,自らの専門性にかかわるミクロな視点だけでなく,マクロな視点を併せもつ麻酔科専門医になることをお勧めする。
Copyright © 2021, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.