徹底分析シリーズ 小児麻酔科医でない人のための新生児麻酔
肥厚性幽門狭窄症—脱水・電解質を補正し,controlled RSIで導入,さらに薬物投与にもひと工夫を
土居 ゆみ
1
Yumi DOI
1
1高槻病院 麻酔科
pp.962-965
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201775
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
肥厚性幽門狭窄症hypertrophic pyloric stenosis(HPS)とは,幽門部の筋層が肥厚し,通過障害のため噴水様嘔吐をきたす疾患である。日本での発生頻度は1〜2/1000人で,第一子男児に多い。HPSでは噴水様嘔吐が哺乳後短時間で起こること,嘔吐後も哺乳意欲があり空腹啼泣があること,生後3〜4週間で発症し次第に悪化して軽快傾向がみられないことが特徴である。脱水,電解質異常,体重減少,まれに黄疸をきたす。
以下の症例提示では,臨床経過や採血結果など,実際にあった症例を示している。
Copyright © 2020, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.