徹底分析シリーズ 小児麻酔科医でない人のための新生児麻酔
食道閉鎖症—誤嚥を防ぎ,麻酔中の換気トラブルを克服,さすれば“麒麟がくる”
高田 祥子
1
,
林 行雄
1
Shoko TAKADA
1
,
Yukio HAYASHI
1
1桜橋渡辺病院 麻酔・集中治療科
pp.966-970
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201776
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食道閉鎖症は3000〜4500人に1人の頻度で発生する新生児疾患である。17世紀に最初に報告されてから,新生児集中治療,麻酔や手術の技術の進歩とともに死亡率は著しく低下し,現在では手術が成功すれば生存率は99%と予後良好な疾患である1)。病型が多岐にわたるうえ,出生時期,体重,合併奇形,さらに手術時期を含めた多彩な因子が周術期管理に大きく影響を与える。食道閉鎖症は比較的まれな疾患のためエビデンスの伴うベストな麻酔管理についてはいまだ議論が多いので,本稿では筆者の経験をもとに文献的考察を吟味し,概説したい。
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