徹底分析シリーズ 麻酔科医を取り巻く医療機器・器具—手術室のことをもっと知りたい あなたへ
その他のエネルギーデバイスを語ろう—原理をつかめば違いがわかる
鄭 充善
1
Mitsuyoshi TEI
1
1大阪労災病院 下部消化管外科
pp.624-628
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201696
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
そもそも「エネルギーデバイス」って何?
エネルギーデバイスとは,デバイス先端から放出するエネルギーを利用して血管や組織を凝固し,封止・切離するために使用する電子機器のことである。現在,外科手術用エネルギーデバイスで主に用いられるエネルギー源には,「高周波交流電流」「超音波」「マイクロ波」がある。
「高周波交流電流」はさらに「モノポーラ」と「バイポーラ」の二つに分類される(618ページ参照)。ちなみに高周波のモノポーラは一般的に“電気メス”といわれ,臓器・領域にかかわらず,外科手術において最も古くからあり,最も汎用されているが,本稿では,電気メスの詳細は割愛し,「高周波(バイポーラ)」「超音波」「マイクロ波」をエネルギー源とするデバイスについて概説する。各社からさまざまエネルギーデバイスが発売されているが,その分類については図1を参考にされたい。
Copyright © 2020, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.