特別記事
[対談]「研究」について語ろう
中村 好一
1
,
辻 一郎
2
1自治医科大学地域医療学センター公衆衛生学部門
2東北大学大学院医学系研究科公衆衛生学分野
pp.125-131
発行日 2011年2月15日
Published Date 2011/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102029
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データの質の検証と活用方法
中村 東京での日本公衆衛生学会のメインシンポジウム(2010年10月27日)で「科学的根拠に基づく公衆衛生政策」をテーマに,われわれ二人で座長をつとめました.まず辻先生,感想からいかがですか.
辻 「根拠と疫学データ」という話で言うと,私がこの業界に入って約20年ですが,その頃と比べると格段の差がありますね.5万,10万人規模のコホート研究がどんどん出てきて,それを全国的にプールする動きも進み,日本人のためのがん予防のエビデンスなどが国民向けにも情報発信されてきて,データの質も高くなりました.その反面,大規模なRCT(Randomized Controlled Trial)は,国際的に見てもだいぶ遅れていますね.
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