徹底分析シリーズ マイトラクリップ—経皮的僧帽弁接合不全修復システムに麻酔科医はどうかかわるか
MitraClipの恩恵を受ける患者は?—日本での成績はCOAPT(良)かMITRA-FR(不良)か?
伊藤 真輝
1
,
片岡 明久
1
Masaki ITO
1
,
Akihisa KATAOKA
1
1帝京大学医学部附属病院 循環器内科
pp.524-528
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201672
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2018年4月に日本でもMitraClip®による経皮的僧帽弁形成術が開始された。症例を経験していくなかで,治療によって劇的な効果が得られるケースもあれば治療後の心不全コントロールに難渋するケースにも遭遇する。また,これまで機能的(二次性)僧帽弁逆流(functional MR,FMR)に対するMitraClipの効果は明らかではなかったが,2018年秋に欧米においてFMRに対するランダム化比較試験(RCT)の結果が発表され,患者選択の重要性が改めて議論されている。
本稿ではこれまでのエビデンスと今後の予後に関して概説する。
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