徹底分析シリーズ 穿刺に伴う合併症への緊急対応
緊急事態のラスボスたれ—メディカルリスクマネージメント
須崎 紳一郎
1,2,3
Shinichiro SUZAKI
1,2,3
1武蔵野赤十字病院 救命救急センター
2日本医療安全調査機構日本救急医学会
3日本救急医学会医療事故調査支援委員会
pp.1260-1263
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201545
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医療安全は医療リスク
いまや医療施設で「医療安全」を耳にしない日はない。病院は医療安全体制を確保せねばならず,医師に限らずすべての医療従事者は「医療安全講習」を受講する義務がある(医療機能評価機構基準)。医療安全はもはや神事。さあ一緒にご唱和を,「安全第一」。
対するマスコミは,医療事故には鵜の目鷹の目で,察知するや一斉に書き立てる。刑事(業務上過失致死傷容疑)でも民事(損害賠償請求)でも,電波で,活字で,ネットで,盛大に人民裁判が繰り広げられる。事実関係不明なのに医療者はすでにクロだ。「また病院で医療ミス!!」これでは国民はおちおち病院にかかれまい。
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