徹底分析シリーズ 術後ケア再考:PACUと麻酔科医の役割
PACUというシステムの本質—効率化のなかでいかに麻酔科医は安全性と患者満足度を向上させるか
仙頭 佳起
1
Yoshiki SENTO
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科 麻酔科学・集中治療医学分野
pp.244-249
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201333
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効率化が加速する急性期医療のなかで,われわれ麻酔科医が受けているプレッシャーは甚大だ。先達の尽力と医療の進歩のおかげで,大概の麻酔がなにごともなく終わっていくなかでの失敗は許されない。増え続ける手術の一つ一つに集中力を極限まで高めて臨むとしても,そこに掘られた落とし穴を回避できる保証はない。
麻酔科医の役割は周術期管理(術前,術中,術後,社会復帰)へと拡張した。重症患者の派手な術後集中治療はさておき,その他大勢の術後ケアにわれわれはどうかかわれているだろうか。そもそも麻酔科医は術直後の数多の問題ときちんと向き合えているのだろうか。
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