徹底分析シリーズ ビデオ喉頭鏡:現代の気道管理における立ち位置を探る
ビデオ喉頭鏡と直接視型喉頭鏡との比較—習熟すれば患者にも麻酔科医にもやさしい
中尾 正和
1
Masakazu NAKAO
1
1JA広島総合病院 麻酔科
pp.1140-1144
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200724
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気管挿管は最も確実な気道確保手技である。そのため通常のMacintosh型ブレードなどで直視する喉頭鏡(本稿ではビデオ喉頭鏡と対比させるため,直接視型喉頭鏡と呼ぶ)は手術室のみならず,集中治療室,救急外来,病棟での救急カートなど広く配置されている。
厚生労働省による「臨床研修の到達目標」1)には“基本的手技として,気管挿管を実施できる”とあり,すべての医師が挿管できるようになることが求められている。麻酔科医は,単に後輩の麻酔科医を育てるのみならず,初期研修医への教育にも関与しており,臨床研修医の気管挿管達成率(自信をもってできる+できる)が9割を超えている2)のは,われわれ麻酔科医の成果でもある(図1)。
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