徹底分析シリーズ “エビデンス”に立ち向かう
エビデンスは足りない,あるいは多すぎる—忙しい臨床でのエビデンスのみつけ方,使い方
名郷 直樹
1
Naoki NAGO
1
1武蔵国分寺公園クリニック
pp.1042-1046
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200702
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70代後半の男性。食後の心窩部不快感を精査した結果,膵頭部がんがみつかり,膵頭十二指腸切除を勧められた。そのような3人の患者それぞれに,以下①〜③の合併症が個別にある。3人とも現状では身の回りのことはすべて自力でこなしているが,術後の体力がどの程度回復するか不安であるとセカンドオピニオンを受けに来院した。
①心筋梗塞既往あり,EF35%
②慢性閉塞性肺疾患(COPD),1秒率48%,1秒量1.1L
③皮膚筋炎,間質性肺炎あり
…
筆者自身,このような相談を受けることがあるし,このような多くの患者を外来でフォローしている。それぞれの患者について,忙しい日々の臨床の中で,短時間でEBMを実践し,適切なセカンドオピニオンを提供できるかどうか,筆者自身のやり方を紹介する。
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