徹底分析シリーズ “エビデンス”に立ち向かう
蘇生ガイドライン2015の作成はGRADEでどう変わったか—ぶれないエビデンス評価を目指して
野々木 宏
1
Hiroshi NONOGI
1
1静岡県立総合病院
キーワード:
心肺蘇生
,
ガイドライン
,
GRADE
Keyword:
心肺蘇生
,
ガイドライン
,
GRADE
pp.1036-1040
発行日 2016年11月1日
Published Date 2016/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200701
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日本蘇生協議会Japan Resuscitation Council(JRC)ガイドライン2015のオンライン版1)が2015年10月15日に米国2),欧州3)ガイドラインとともに同時発表された(日本時間10月16日)。冊子版は2016年2月29日に出版された4)。この万国共通の心肺蘇生(CPR)指針といえる診療ガイドラインの特徴は,国際的な科学的コンセンサスをもとに加盟国がそれぞれの医療事情に応じたガイドラインを作成していることであり,他の診療ガイドラインには類をみないものである。また,ガイドライン作成にあたって,透明性の高い複数のエビデンス評価方法として国際標準ともいえるGrading of Recommendation Assessment, Development and Evaluation(GRADE)システム(以下,GRADE)5)を用いていることも特徴の一つである。これにより,新たな無作為化比較試験(RCT)が一つ加わってもぶれることのないガイドラインとなった。
キーワード:心肺蘇生,ガイドライン,GRADE
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