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The New England Journal of Medicine
Editorial:
Huang SS. Catheter-associated urinary tract infections — turning the tide. N Engl J Med 2016;374:2168-9.
Article:
Saint S, Greene MT, Krein SL, et al. A program to prevent catheter-associated urinary tract infection in acute care. N Engl J Med 2016;374:2111-9.
■尿道留置カテーテル関連感染(CAUTI)は頻度が高く,しかも患者予後を悪化させる
尿路感染症は病院感染の中でも頻度が高いものである。その80%はカテーテル留置により発生する尿道留置カテーテル関連感染Catheter-Associated Urinary Tract Infection(CAUTI)と報告されている。CAUTIにより,死亡率の上昇,入院期間の延長,多剤耐性菌の発生といった問題が起こり得る。米国疾病予防管理センターCenters for Disease Control and Prevention(CDC)は,2009年にCAUTI予防のためのガイドラインを発表している。このCDCガイドライン2009では,尿道カテーテルの適正使用や挿入・維持のための適切な手技について述べている。以下のようなことが推奨されている。尿道カテーテルは,適切な適応に限り,必要な期間のみ使用することが原則である。手術患者においても,必要な場合に限り尿道カテーテルを使用し,術後できれば24時間以内に抜去するようにする。急性期病院では,尿道カテーテル挿入に当たって,無菌操作を行い,閉鎖式導尿システムを維持する。採尿バッグは,膀胱レベルよりも低い位置で維持し,尿検体は無菌的に採取する。詳細は,「カテーテル関連尿路感染予防のためのCDCガイドライン2009」〔https://www.cdc.gov/hicpac/pdf/CAUTI/CAUTIguideline2009final.pdf(日本語訳あり)〕を参照されたい。
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