徹底分析シリーズ 薬が承認されるまで
多種多様な医療機器審査の世界—海外のデータなども柔軟に活用しつつ確実に安全性・有効性を評価
桐山 瑶子
1,2,3
,
方 眞美
1,2,3
Yoko KIRIYAMA
1,2,3
,
Mami HO
1,2,3
1独立行政法人医薬品医療機器総合機構 医療機器審査第一部
2独立行政法人医薬品医療機器総合機構 医療機器審査第二部
3独立行政法人医薬品医療機器総合機構 医療機器審査第三部
pp.526-530
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200583
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医療機器は,医薬品と同様,人体に使用するものであり,「医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下,医薬品医療機器等法)」における規制の対象である。しかしながら,多種多様な医療機器の開発プロセスを画一化することは困難で,規制当局としても,個別に審査対応を取らざるを得ない。
医療機器は,臨床使用されるものである以上,臨床上の有効性および安全性については,臨床データを含めた評価が必要となる。特に,新規性の高い医療機器の開発には,市販前の臨床試験(治験)による評価が必要である。また,国内外の医療機器開発に伴う制度や環境の違いから生じるデバイス・ラグに対しては,厚生労働省や海外規制当局とも連携のうえ,さまざまな対策を行っている。
本稿では,日本における医療機器審査の基本的な流れについて概説する。なお,本稿の記述については,筆者個人の解釈・考えも含まれ,独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の公式見解ではない。
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