徹底分析シリーズ 麻酔器
知れば臨床が面白くなる
基本構造概観—家族と同様,仲良くするために知っておきたいこと
上農 喜朗
1
Yoshio KAMINOH
1
1紀南病院 麻酔科
pp.984-990
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200397
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麻酔器の使用目的は,正確な濃度の酸素と吸入麻酔薬を含むガスで麻酔中の患者の人工換気を行うことである。麻酔器は,高圧の酸素・空気・亜酸化窒素を減圧し,適切に混合し,揮発性吸入麻酔薬を添加して,正確な濃度の呼吸ガスを供給する「麻酔器回路」と,患者に人工換気を行う「患者呼吸回路」の二つの要素からなる(図1)1)。患者呼吸回路にはいくつかのパターンがあり,その違いによって特有なトラブル発生の可能性がある。
本稿では,代表的な三つの患者呼吸回路を取り上げる。
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