連載 自立のための援助論—セルフ・ヘルプ・グループに学ぶ・3
病気と仲良く,そして心しなやかに生き生きと—リウマチ友の会
久保 紘章
1
1四国学院大学
pp.1038-1043
発行日 1986年9月1日
Published Date 1986/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921517
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今回も,‘当事者’の側にできるだけ身を置くことによって,病むことがその人や家族にどういう影響があるのか,病気や障害が生活の中でどういう位置を占めているのか,また‘セルフ・ヘルプ・グループ’がその人にどういう意味をもつのか,を考えてみたい.そのためには‘当事者’自身に語ってもらうのがよいのではないかと思う.
慢性疾患を病む人たちは,生涯の多くの年月を,病とともに過こしている.健康に恵まれた者には,想像を越える‘もう1つの人生’がそこにあるというべきだろう.この人たちにとっては,どのように病と長く付き合うかが,最大の課題となる.専門家ないし関係機関のサポートはもちろん必要なことだが,自分自身が病気の主人公であるので,自己管理ないしセルフ・ケアが求められる.
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