徹底分析シリーズ アセトアミノフェン
麻酔科領域での使用法—術後痛管理というメイクアップにおけるファンデーション
新山 幸俊
1
,
山蔭 道明
1
Yukitoshi NIIYAMA
1
,
Michiaki YAMAKAGE
1
1札幌医科大学医学部 麻酔科学講座
pp.884-888
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200372
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従来,麻酔科領域においてアセトアミノフェンは,その安全性の高さから,小児や腎機能低下などの理由で非ステロイド性抗炎症薬non-steroidal anti-inflammatory drugs(NSAIDs)を使用できない症例に対して用いられてきた。近年,日本でも用量拡大の認可や静注薬の発売などにより,アセトアミノフェンを術後痛に対して積極的に使用できる環境が整ってきている。しかし,われわれ麻酔科医はまだ十分な知識とコンセンサスを持ちあわせていない。
本稿では,アセトアミノフェンを再考し,その特徴,有効性,効果的な投与法などを解説したうえで,成人患者の術後痛管理におけるアセトアミノフェンの立ち位置について筆者の考えを述べる。
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