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◆2020年の夏季オリンピック・パラリンピックが東京で開催されることになりました。まだ開催したことのないマドリッドやイスタンブールを差し置いて2回目というのは,申し訳ない気持ちにもなりますが,「オリンピック出場を目指します」と言う小学生の姿をテレビで見ると,ちょっとワクワクしてきます。2回目ではあっても,何かで「初」の大会になれたら,この申し訳なさも解消されるかもしれません。
そこで一つ提案。パラリンピックをオリンピックよりも先に開催してはいかがでしょう。ロンドン大会のときは,オリンピック観戦でエネルギーを使い果たし,パラリンピックに対する関心はガタ落ちでした。先にパラリンピックを開催すれば,オリンピックもいよいよ間近!というワクワク感とともにパラリンピックを楽しめます。障害者スポーツの地位も向上するでしょう。「2020年の東京パラリンピックをきっかけに,障害者の世界が拓かれた」と後世に語り継がれるチャンスです。
◆オリンピックに寄せられる期待は,すでに騒がしく皮算用がされていますが,日本全体への波及効果。そして危惧されるのは,東京一局集中の強化。
東京を起点とする東名高速や東海道新幹線を「日本の大動脈」と称するように,東京は日本の心臓部です。そして,日本の中枢たる最高意思決定機関も東京にあります。これはリスクマネジメントとして,かなりまずい。心臓と脳が密着しているのですから,術中にちょっと出血しただけで,一発アウトです。
そこで,もう一つ提案。これを機に,首都を移転しませんか。移転先は,もちろん福島県です。世界の目がFukushimaの“コントロール”に向けられている今,首都移転をすれば,日本の本気モードが伝わること間違いありません。一代限りのリップサービスではなく,国として起きたことへの責任を完遂するのだ,という国内外および後世への力強いメッセージになります。移転に伴う経済効果も莫大でしょう。
◆麻酔科医が控え室で手術室のモニターを見ていたら,ある部屋でトラブルが発生。誰だって,まずは駆けつけ,現場でコマンダーなり,サポートなり,状況に応じた役割を果たそうとするでしょう。ただし,平時の現場を知らないと,何がどこにあるのか勝手がわからず,残念ながら足手まといになってしまいます。
“視察”で現場はわかりません。そして,今の情報通信網は「遠くに居ながらにして…」を可能にしました。だからこそ,雨ニモ風ニモマケない青年が,東西南北それぞれで何かの事情を抱えた人がいたら,まずは「行ッテ」いたように,現場に身を置くことを大切にする「サウイフモノニ ワタシハナリタイ」です。
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