連載 麻酔科医のための3D解剖学講座
気道管理~声門上器具 編~
武田 吉正
1
1岡山大学病院 集中治療部
pp.577-585
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101847
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前回は,「気管挿管」について検討した。舌骨の位置が喉頭鏡挿入の深さの目安となること,甲状軟骨と喉頭蓋基部の関係から嚥下の際に気道入口部を塞ぐメカニズム,声帯と仮声帯の位置関係,Sellick法がなぜ有効なのか,など,知っているようであまり明確でなかったことを,解剖から説明することができた。
今回は,「声門上器具」について検討する。声門上器具を初めて挿入するとき,どこまで入れてよいのか戸惑った経験はないだろうか。換気ができないとき,少し抜いてみたり深く挿入してみたりすると,換気がうまくいく場合もある。つまり,声門上器具は,挿入深度のエンドポイントがはっきりしないのである。
今回は,各種声門上器具の特徴から,この点について解剖学的に考察する。
なお,本稿中の解剖写真は,パナソニック社が提供する解剖映像配信サービス『MeAV Anatomie』によるもので,他の視点からの解剖も確認することができる。m3.comサイト(http://www.m3.com)にアクセスして,自習に利用していただきたい。
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