徹底分析シリーズ 静脈血栓塞栓症
症状,所見と診断のコツ―すべては疑うことから始まる
新城 武明
1
,
井上 聡己
1
,
北口 勝康
2
Takeaki SHINJO
1
,
Satoki INOUE
1
,
Katsuyasu KITAGUCHI
2
1奈良県立医科大学 麻酔科学教室
2医真会八尾総合病院 麻酔科
pp.536-539
発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101839
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従来,日本では比較的まれと考えられていた肺血栓塞栓症pulmonary thromboembolism(PTE)が,近年急速に増加している。これまで日本では,深部静脈血栓症deep vein thrombosis(DVT)やPTEに対する関心は,必ずしも高いとは言えなかった。しかし近年,周術期や周産期,長期臥床患者などに発症するPTE関連突然死の予防が,医療上の重要な課題として多くの学会で取り上げられるなど,DVTおよびPTEの診断に対する関心が急速に高まっている。
PTEは,発症すると重篤で致死的となり得る疾患であり,DVTの発症リスクを十分に認識し,予防・診断・治療を行うことが重要となる。本稿では,DVTおよびPTEの診断に関して述べる。
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