連載 在宅ケア もっとやさしく、もっと自由に!・89
しばらくの沈黙が物語る意味
秋山 正子
1
1株式会社ケアーズ 白十字訪問看護ステーション・白十字ヘルパーステーション
pp.144-145
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200640
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暮らしの保健室の、勉強会は事例検討を重ね、現在50回を超えています。当事者が亡くなったあとに多方面から事例を振り返るというケースも増えてきました。現在進行形の「困難事例」を地域ケア会議のなかで協議することにも学びはありますが、当事者が亡くなったあとで振り返ることにもまた大きな学びがあります。
「困難」と思ったことは何だったのか、本人に関わった人たちがどのように考え、どんなふうに感じていたのか、そこにどんな意味があったのかなどが、皆が本音で語り合うことで大きな振り返えられます。これは、“中心”にいる人、つまり亡くなった当事者とその主たる介護者がどんな意思をもっていたのかを確認し、その重要性を再認識することにもつながるのです。
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