徹底分析シリーズ 星状神経節ブロックを見直す
解剖学的検討と補助手段を用いた手技の検討:より安全で確実な手技に
平川 奈緒美
1
Naomi HIRAKAWA
1
1佐賀大学医学部 麻酔・蘇生学
pp.1182-1185
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100518
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星状神経節ブロック(SGB)は,ペインクリニック診療において最も重要な神経ブロックと言って過言ではなく,その有用性は広く認められている。しかし,頸部の解剖学的特性から,合併症を生じると非常に重篤で致死的になることもあり,以前よりも積極的に行わなくなった施設もある。
しかしながら,臨床的に有効性が認められる疾患では,治療の手段とする価値は高い。そのためには,合併症を起こさないような安全で確実な手技で行うことが必要である。わが国では,盲目的手法で,第6頸椎(C6)横突起前結節を目印として傍気管法で行うやり方が一般的である。しかし,Elias1)が盲目的手法は推奨しない,と言うように,海外ではX線透視下に行う方法が普及しており,CTガイド下,超音波ガイド下のSGBも報告されてきている。
確かに,SGBは熟練者が行っても毎回同じ効果が得られないこともある。そこで,SGBを安全に確実に行うためにどうしたらよいか,これまでの解剖学的研究や,透視下,超音波ガイド下SGBなどの最近の手技の有効性について検討する。
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