症例検討 ちょっと複雑な冠動脈バイパス術の麻酔
脳虚血患者のバイパス術の麻酔:術前に脳循環予備能を把握し,患者に最も利益のある方法を選択
吉谷 健司
1
,
飯原 弘二
2
Kenji YOSHITANI
1
,
Koji IIHARA
2
1国立循環器病センター 麻酔科
2国立循環器病センター 脳血管外科
pp.1134-1137
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100487
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症例
78歳の男性。不安定狭心症に対して冠動脈バイパス術(CABG)が予定された。術前のCT検査において上行大動脈から弓部大動脈にかけての強い石灰化を認めている。術前の心エコー検査において左室駆出率は63%,asynergy(共同運動不能)は認めない。心臓カテーテル検査では3枝病変を認めている。60歳の時に一過性脳虚血発作の既往があり,術前の検査にて,右内頸動脈90%,両側の椎骨動脈にも狭窄がみられる。
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